夏の青空の下、秋田の街をのんびり散歩。途中で横断した大きな通りは、その名も竿灯大通り。数日後に控えた竿灯開幕に向け、既にずらりと観覧席が設けられています。
日も暮れた夏の夜、この大通りをいくつもの竿灯が乱舞する。テレビでしか見たことの無いその姿を、しっかりこの眼で見てみたい。やはり、祭りのはしごは必須のようです。絶対、見たい!
そのまま進んでゆくと、立派なレンガ造りの洋館が。旧秋田銀行本店というこの建物。1階は白いタイル張り、2階は赤煉瓦と、このような特徴的なデザインは初めて目にします。
さらに歩いてゆくと、繁華街に突入。秋田一の盛り場という川反の街。今は静まり返っていますが、その長さと枝分かれした路地の多さに、夜の賑わいが容易に想像できます。
今度は秋田に泊まって飲みに来ないと。そんなことを想像しつつ、川反の街をぶらぶら。飲み屋街の突き当りには、僕の大好きなお酒、新政の大きな看板が。いいです、この雰囲気。灯りの点った夜の姿をぜひ見てみたい。
川反の街に別れを告げ、駅方向へと歩きます。その途中、『秋田市民市場』を発見。せっかくなので中へと入ってみることに。
中は海のもの山のものを売るお店がずらりと並び、多くの人で賑わっています。美味しそうな日本海の幸に、思わずお腹が空いてきます。
更にこの日は、何とも罪なイベントが。利き酒のイベントが開催されており、見れば魅力的なお酒がいくつも出品されていました。思わず足が止まりそうになりますが、ここは我慢、我慢。僕は秋田で絶対に食べたいものがあるのです。
賑わう利き酒祭りに後ろ髪を引かれつつも、西武百貨店の地下にある『七代 佐藤養助』に無事到着。秋田に来て、これを食べずにへべれけになる訳にはいかないのです。
そう、僕が食べると決心していたのは、この稲庭うどん。こちらのお店では、伝統の稲庭うどんを、正統派のつゆからカレーや肉味噌など、様々な食べ方で楽しめます。
いろいろあるメニューに悩みつつ頼んだのは、納豆うどん。大粒の歯ごたえのある、香りのよい納豆。その存在感満点の納豆に、おろしとオクラが添えられ、冷たいうどんつゆを混ぜて頂きます。
細く綺麗な稲庭うどんを納豆だれに絡めてつるり。こんなべっぴんさんなうどんが、美味しくない訳がありません。その見た目通り、艶やかで、なめらかで、瑞々しく、しなやかで、こしがある。秋田美人を連想させるような、見た目も、味わいも、残る印象にも美しさを感じる、そんなうどん。
あぁ、麺好きに生まれて本当に良かった・・・。秋田の誇る名物の稲庭うどんに心酔し、心置きなく秋田を離れる決心がつくのでした。
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