P-BLUE@石垣島 ~初の沖縄、35歳。1日目 ①~

梅雨空の早朝羽田空港第2ターミナル

P‐BLUE。何それ?と言われそうですが、その通り。僕の勝手な造語。

Pは、premium,precious,perfectなどのP。人生半ばにして、生まれて初めて目にした青の数々。この旅は、あおかった。ただそのひと言に尽きる。

ブログを始めてもうすぐ9年。その中で飛行機が登場したのは数えるほどしかありません。そんな飛行機の写真から、旅行記を始めたいと思います。

ANAB767石垣空港行きは梅雨空の羽田空港を離陸し雲海と遠くに富士山を望む

最後に飛行機に乗ったのは何年前だろう。その時はスキーで利用し、いつもJALだった。だからANAに乗るのなんて、10年以上振り。

そんな記憶の糸を辿りつつ羽田空港の搭乗口へと向かってみると、そこに駐機していたのは、僕の天敵767。新千歳からの帰り、何度こいつに肝を冷やされたことか。僕はてっきり最新鋭の787だと思い込んでいたので、すっかりテンションはがた落ちに。

でもやっぱりそこは乗り物好きの性。嫌だ嫌だも好きのうち。滑走路に辿り着き、キ~ン、ゴォ~、ふわっ!と飛び立てば、もう気分は最高潮。飛行機って、色々考えて乗るまでは嫌な乗り物。でもこうして空へと飛翔できるなんて、やっぱり浪漫の塊のような乗り物。

全日空石垣空港行きより見下ろす雲海と顔を出す富士山、信州のアルプス

陰気な雲に覆われた羽田を離陸し、急旋回を交え急上昇する767。先程の写真では粒のように見えていた日本最高峰も、いつしか翼の真下に黒々とした裾野を広げています。

そしてその奥には、分厚い雲を蹴散らすように横たわる、日本アルプス。富士は日本一の山。その歌詞そのままの光景が今、肉眼に飛び込んでくる幸福。

いつしか雲も消えてANA石垣空港行きは中部国際空港三河湾上空を通過

雲海と顔を覗かせる峰々を見送り、飛行機は空気を蹴って更に速度を上げてゆきます。気が付けば広がる雲も消え、翼の下には伊勢湾と中部国際空港が。

海も青、陸も青く、空も青。地平線が薄い膜のように円弧を描き、空との境界を辛うじて区切ります。

飛行機の窓の外には成層圏を感じさせる青さの空が広がる

トリトンとモヒカン、2つのブルーに彩られた全日空の飛行機は、紀伊半島でついに陸地に別れを告げ、ひたすら広がる海の上を快適飛行。

空の青さはいつしか成層圏、更には宇宙を感じさせる色に変わり、いつもの札幌までの短距離飛行では味わえない高度感に。やっぱり飛行機、大好きすぎる!!

というのも、今日のフライトは初めてと言ってもいいくらい、揺れの無い安定した快適な飛行。空に浮いていても、眼下に雲を眺めても、それすら嘘のように感じられる、平和な時間。

全日空機内販売でヱビスビールを

すっかり機嫌を良くした僕は、ここで朝の栄養補給。生まれて初めてコールボタンを押し(何故か緊張)、機内販売のビールを注文。今飛行機は九州の南を飛行中。こんなに飛んでもまだ半分。今日は存分に空の旅を楽しめそうです。

そう言えば、先程書いた全日空という言葉。もうすっかり使わなくなってしまったみたいですね。いつの間にか機体から消え、替わりに書かれたANA。僕は小さい頃は必ず全日空に乗り、大好きな航空会社でした。その頃は、ANAもエーエヌエーではなく、アナと呼んでいました。

その後JALばかり使うようになり、久々に乗ったANAの飛行機。飛行機自体久しぶりですが、JALとANAの感じの違いがあるのもまた、おもしろい。日本を代表するエアライン2社なので、どちらに乗っても大差はありません。でもきっとその小さな違いが、自分のお気に入りへと繋がってゆくのかもしれません。

全日空機から見る生まれて初めての東シナ海とフィリピン海

な~んて、大した搭乗経験も無い癖にと、飛行機マニアに怒られそうな考えを巡らせているうちに、洋上に浮かぶ島影がちらほら。目指す石垣はまだまだ先ですが、奄美の島や沖縄の島が見えては流れ、見えては流れ、を繰り返します。

ここまで来ると海の名前も変わり、東シナ海とフィリピン海。ついこの前まで、僕には遠すぎると思われた名前の大海原。明らかに違う色をした海の上を飛んでいる不思議。自分が何故今ここに居るのか。生きてきた中で出会ったことの無い色彩に、すでに何が何だか判らなくなりつつあります。

全日空機はぐんと高度を下げ石垣島と美しい珊瑚礁が見え始める

いくつもの島を見送り、沖縄本島を過ぎて更に400km。飛行機は高度をぐんぐんと下げ、ひときわ大きな島と、それを取り巻くエメラルドグリーンの帯が見えてきました。

その帯がサンゴ礁だと気付いたのは、しばらく時間が経ってから。だって、特別なものだと思っていたサンゴ礁が、島をぐるっと囲んでいるなんて。

この眺めを見られただけでも、ここまで飛んできた甲斐があった。嘘ではなく、このまま羽田に引き返しても悔いが無い。そう思ってしまったほどの、感動の初対面。

ANAB767はまもなく石垣空港に着陸、生まれて初めての沖縄上陸までもうすぐ

唸っていたジェットの音も低くなり、ふわりふわりと明らかな着陸態勢へ。先ほど目にしたサンゴ礁の余韻が今でも続き、あの宝のような美しい帯に囲まれた島に降りるんだ、そう思うだけで夢見心地。

そんな僕の気持ちと同じく、飛行機はふらふらと地面へ近付いてゆきます。眼下の畑が大きくなるにつれ、サンゴ礁の帯は細くなってゆき、ついに飛行機は轟音と共に着陸。

羽田から3時間足らずの空の旅。車輪の振動もどこか他人事のように、未だ目に映るもの全てが夢のよう。僕にとって初めての沖縄。それがよりによってこんなに美しい島だなんて。

無事に着陸したことよりも、初めての世界に放り出される期待感に鳥肌が立ち、ベルトサインが消える瞬間を、今か今かと待ちわびるのでした。

P-BLUE@石垣島 ~初の沖縄、35歳。~
石垣シーサイドホテルオーシャンビューの客室から一望する青い海
2016.7 沖縄
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