夏風の奥羽路へ ~目指すはねぷた、熱い旅。5日目 ①~ | 旅は未知連れ酔わな酒

夏風の奥羽路へ ~目指すはねぷた、熱い旅。5日目 ①~

渋い佇まいの弘南鉄道中央弘前駅 旅グルメ

一年振りに味わう熱いねぷたから一夜が明け、ホテルのカーテンを開けると雨模様。うわぁ、雨。ねぷたは紙製、雨は天敵。今夜には回復するといいなぁ。

そんなことを願いつつ、ねぷたまでの時間を有効活用。雨上がりの道を、ホテルのすぐ裏手にある『弘南鉄道』大鰐線の始発駅、中央弘前駅まで歩きます。

弘南鉄道大鰐線特別塗装ラッピングの電車

古い市場のような、駅とは思えない独特の外観。印象的な駅舎からホームへと進むと、そこには緑色の顔をした電車が。どうやら、以前走っていた旧南海電車に施していた塗装の復刻版のよう。

弘南鉄道大鰐線りんごの吊革

これまで弘南線には幾度か乗りましたが、大鰐線に乗るのは今回が初めて。緑のフェルトと赤い持ち手、りんごのデザインの吊革が目を引きます。

弘南鉄道大鰐線渋い雰囲気に包まれる旧東急の電車車内

顔は南海色でも、中身は東京急行。古き良き関東の私鉄の雰囲気を色濃く残す車内を楽しみつつ、文字通り列車に揺られます。

それにしてもこの大鰐線、ほとんどお客さんがいません。弘南線と比べてもその差は歴然。それもそのはず、一定の距離を置いて奥羽本線と並走しているのです。

ではなぜ今回弘南鉄道を選んだのか。もちろん私鉄好きというのもありますが、これから向かう温泉施設とのコラボしたきっぷ、『さっパス』が発売されていたから。往復の運賃と入湯券、貸しタオルにも使える200円の金券が付いて、なんと1000円。お得です。

弘南鉄道大鰐駅古きよき跨線橋

中央弘前からローカル線の旅を楽しむこと30分足らず、大鰐駅に到着。弘南鉄道のホームから駅舎へとのびる渋い跨線橋と、そこに掲げられた弘南鉄道の文字が印象的。

というのも、ホテルの裏手の中央弘前駅も、奥羽本線から眺めるこの跨線橋も、そして大鰐駅に「ほんのりとした感じ」で停まっている車両も、全て地方私鉄っぽくて気になっていたのです。中小私鉄の味、満載。

弘南鉄道大鰐駅前にたつピンクのワニの像

初の大鰐線の旅を満喫し、これまた初めて訪れる大鰐の街。大きなピンクのワニと、小ぢんまりとした私鉄らしい駅舎が迎えてくれます。

大鰐温泉湯魂石薬師堂

大鰐温泉の街は、住宅街の中に温泉宿が点在するという雰囲気。そんな街の中に、立派な石碑がありました。

湯魂石薬師堂と呼ばれるこの場所は、眼病を患った津軽のお殿様為信公が、このお湯で眼が治ったことに感謝して建立したものだそう。そのお湯が今でも、ワニの口から湧いています。

大鰐温泉地域交流センター鰐come

大鰐駅に到着した時にはどんよりだった空模様も、ようやく青空が見え始めました。晴れはじめた大鰐の街をのんびり散策し、お目当ての温泉に入ることに。大鰐町地域交流センター『鰐come』内の日帰り温泉、鰐の湯に入ります。

初めての大鰐の湯。ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉のお湯は、無色透明で肌触りのさらりとしたお湯。浴感もさっぱりとしていますが、源泉が熱いため、湯上りの温まりかたもしっかりと感じられます。

大鰐温泉地域交流センター鰐come内花りんご大鰐温泉の特産物を使った味噌ラーメン

800年の歴史を歴史を持つ大鰐のお湯楽しみ、お腹も空いたところでお昼を食べることに。鰐come内の食事処『花りんご』へとお邪魔。

冷えたビール片手に待っていると、お待ちかねのみそラーメンが到着。まずはスープをひと口。とても深みがあり、コクがあってまろやか。味噌の味が中心に来ています。地元の醸造元であるマルシチの味噌が使われているそうで、日本で唯一の温泉熱を使って醸造した味噌だそう。

そして具には、大鰐温泉名物の温泉もやしが。温泉熱を使って栽培するもやしは、インパクト大のビックリする長さ。味わいも見た目に負けず、しっかりとした食感と風味。もやし独特の水っぽさが無い、野菜であることをしっかり主張するようなもやしに感動。

暑い夏、熱い湯に入り、熱いラーメンを食べる。大鰐温泉で夏の津軽を味わい、ねぷたの時間までのんびり過ごすのでした。

夏風の奥羽路へ~目指すはねぷた、熱い旅。~

東京発弘前行き旅を共にした乗車券とももうすぐお別れ
2015.7-8 山形/秋田/青森

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●1日目(東京⇒赤倉温泉)
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●2日目(赤倉温泉⇒肘折温泉)
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●3日目(肘折温泉⇒強首温泉)
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●4日目(強首温泉⇒秋田⇒弘前)
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●5日目(大鰐温泉・弘前)
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●6日目(弘前⇒仙台⇒東京)
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