展勝地からの帰り道にスーパーを発見。列車まではまだ時間があったので、ここで買出しすることに。
今日から泊まる部屋は自炊部。堂々と持ち込みOKなので、6缶パックの安売りのビールと、地元岩手の地酒を4本購入。その他コーヒーやポケットティッシュ、軽いおつまみを買い込み、いざ北上駅へ。
重い荷物を持ちながら歩く駅までの道のり。やっとのことでホームにたどり着きベンチに荷物を下ろすとこの量。4日間でこれだけのお酒を平らげる。我ながらその量に思わず驚いてしまいます。肝臓、大事にしなきゃ・・・。
北上駅から2駅の旅。あっという間に花巻駅に到着。湯治という未知の世界への入口です。
今回は新花巻・花巻駅から運行されている、『無料送迎シャトルバス』に乗車。あらかじめ宿を通して予約が必要ですが、片道何百円も掛かるバス代が浮くのでかなりお得。
バスは花巻の市街地を抜け、豊沢川沿いを遡り花巻南温泉峡へ。途中渡り温泉の駐車場には大量の残雪が。まだ雪解け間もない時期であることを実感させます。
バスに揺られること30分足らず、これから僕をのんびりした時間で包み込んでくれる『大沢温泉自炊部』に到着。去年の6月に立ち寄り湯で訪れ、その際に泊まってみたいと思った宿。なので、本当に泊まりに来てしまいました!!
早速帳場でチェックインしお部屋へと通されます。自分の靴は部屋の最寄の靴箱まで自分で運ぶシステム。うぅん、自炊部♪
今回宿泊したのは、中館の十一号室。部屋の前からは味のある茅葺屋根が特徴の菊水館と水車を望むことができます。
大沢温泉自炊部には本館、新館、中館、上館、若葉荘とあり、それぞれ建築された年代が違うため部屋の作りは若干違うよう。若葉荘のみモルタル造りで鍵が付いているようで、それ以外は昔ながらの木造鍵なし。トイレや洗面所は共用ですが、きちんとウォシュレットになっています。
部屋に入ると思った以上の広さ。布団やゆかた、こたつなどが用意され、必要なものだけ頼むという積み上げ算スタイル。
今回はネットプランで寝具は付いていたので浴衣のみ借り、寒い時期でも無いのでこたつは借りるのを止めました。といってもコードだけ持っていかれるので、こたつ布団にくるまってのんびり過ごすことができます。
この自炊部自体、200年以上前からある伝統的な湯治宿。長期滞在できるよう、空の茶箪笥や荷物棚など、普通の宿では目にしないような備品が備わっています。
それでいて冷蔵庫は完備され、テレビも地デジの液晶。古き良き湯治の風情を大切にしつつ現代の便利さも取り入れる。人気宿の秘密のひとつです。
そして、部屋で一段と目を引くのが、このガスコンロ。共同炊事場に良くあるガスの自販機ごと部屋に設置されており、入った瞬間かなりのインパクトがあります。そしてこれがまた優れもの。これからこの子が大活躍してくれることになります。
そしてこちらが共同の炊事場。湯治宿の炊事場は藤三旅館のものしか見たことがありませんでしたが、随分開放的で明るい雰囲気。古いながらもきちんと清潔にされており、常備されている食器もピカピカ。旅館の方々の手入れのよさと、利用客のマナーのよさが光ります。
浴衣に着替えて館内探検を一通り終えたところで、早速お目当ての温泉へ。大沢温泉といえば、というシンボルとも言える大沢の湯へ。このときは人がいたので撮影できませんでしたが、滞在中たっぷりと貸しきり状態を味わえたので、その風情は追々と・・・。
去年の6月に立ち寄って以来、泊まりで味わいたいと思い続けてきた大沢の湯。その名湯との再会の喜びを噛みしめ、これから始まる湯治生活に思いを馳せるのでした。
そんな湯浴みをのんびり楽しみ、火照った体をビール冷ます。こんな贅沢、他にあるでしょうか。さぁ、これから初めての湯治の幕開けです!!
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