羽田空港から那覇を経由し、ついについに石垣島に到着。空港を出た瞬間に包まれる南国特有のあの空気。1年前の感動が瞬時に蘇ります。
ハイサイ!シーサー!!シーサー君、約束通りまた来たよ!!南ぬ島石垣空港で旅人を出迎える、たくさんのシーサーたち。その表情は様々で、自分のお気に入りを見つけるのも楽しみのひとつ。
大勢のシーサー君と戯れつつ、離島ターミナル行きのバス乗り場へと向かいます。去年は気づきませんでしたが、空港から離島ターミナルへと向かうバス会社は2つあり、今回は『カリー観光』が運行するバスに乗車。途中の停留所には停車せずターミナルまで直行するので、時間も早く運賃も若干お安いというすぐれもの。
時刻は18時前。日の長い南国らしく、空の明るさはまだ昼そのもの。バスの大きな窓には、石垣の海に負けないほどの青空が広がります。
そうそう、この色、この景色。同じ青空でも、どうして八重山で見る空の色は違うのだろうか。去年初めて訪れた際、海の色と同様に澄んだ空の青さにも感動したことを思い出します。
空港からバスに揺られること30分、石垣島離島ターミナルに到着。ひさびさの南の島の暑さを味わいつつ8分程歩き、今宵の宿である『ベッセルホテル石垣島』に到着。
この日は到着が遅く飲んで寝るだけだったので、普通のビジネスホテルを予約しました。といっても部屋は広く、ベッドも大きめ。洗面台とユニットバスもセパレートで、思っていた以上の快適空間。更に繁華街にも至近で、とても便利。
そして窓からはこの眺め。離島のオーシャンビューといってイメージするものとは違いますが、並ぶコンテナや工場越しに見える海の色が、非現実感を一層強いものにしています。この独特な対比、これはこれでものすごく好き。
ホテルで荷物を下ろし、早速この旅初の石垣グルメを味わうことに。初日は絶対アレを食べてやろうと決めていたので、ふらふらと歩いていて見つけた『金牛』へと入ります。
お店の名前からも分かる通り、このお店は焼肉屋さん。それも自社の牧場で飼育した石垣牛を味わえるという、何とも魅力的なお店。ちなみに石垣島に焼肉屋さんはたくさんありますが、中には石垣牛ではないものもあるのでご注意を。
数あるメニューとにらめっこしつつ、まず注文したのが石垣牛タン塩。見るからに脂の載った色に、焼く前からワクワクが止まりません。
逸る気持ちを抑えつつ、網に載せてまつことしばし。こんがりといい焼き色が付いたところで、ごま塩コショーを付けていただきます。
まず最初の印象が、「え?なにこれ、牛たん!?」というもの。脂は甘く、肉の味もとても濃い。でも、でもなんです。牛の臭みが全くといっていいほど、無いんです。
僕は牛肉はもちろん好きですが、子供の頃から独特なあの「乳臭さ」が苦手でした。ラムを臭いという人がいますが、僕に言わせれば牛の方が乳臭く感じるのです。
その独特な風味が、この石垣牛には見当たらない。美味しい部分はしっかりと残しつつクセを無くしたような、ものすごく繊細で上品な味わいにビックリ。
極上の牛タンを味わいつつ、喉に流すオリオンビール。おいおい、石垣島。初日から最高じゃねぇか!そうごきげんになっていると、続いて石垣牛上ハラミが運ばれてきました。
ハラミとは思えないほどきれいにサシの入った美しい見た目。程よく焼いて口へと運べば、まずはその柔らかさに驚きます。ハラミってこんなに柔らかかったっけ?オーバーではなく、咀嚼する必要が無いほどの歯切れと口どけのよさ。
そして肝心の味わいは、やはりこちらも乳臭くない。赤身と脂、両方の旨さを併せ持つというハラミの良さはありつつ、やはり上品で繊細なのです。きっとこれが石垣牛の特長なのでしょう。掛け値なしに旨いわ、これ。
続いてはレバー焼きとシマチョウを。どちらも僕の大好物で、久々のご対面に自然と顔がほころびます。レバーはとても新鮮で、甘味や旨味と独特の歯触りがたまりません。
シマチョウもやはり鮮度がいいのでしょう、ホルモンの臭みなんてものはどこにも見当たりません。コリッとした歯ごたえと、じゅわっと広がる甘い脂。やっぱり美味しいホルモンは、きちんとしたお店でなければ食べられない特別なもの。
旨い肉にオリオンビールをたっぷりと楽しみ、ほろ酔い気分で歩く夜の石垣島。全身を包むぬるさの中にも感じる風の涼しさが、いままさに自分が南の国にいるということを強く実感させてくれます。
730交差点近くの泡盛専門店で旅の供を買い込み、ホテルへと戻ります。今回購入したのは、石垣島は池原酒造所の造る白百合獅子舞ボトル。これは普通の白百合ではなく、そのお店の限定品とのこと。
氷を入れたグラスに注げば、とろりとした質感のよい艶が。ひと口含めば、ピーナッツのような独特な香ばしさが口から鼻へと広がります。後日普通の白百合も飲みましたが、これは全くの別物。個性あるあまりの美味しさに、お土産に買って帰りました。
夕方に着いた石垣島。なのにもうこんなに満喫しているなんて。石垣島、凄すぎる。これから始まる幸せな日々の予感を、泡盛の心地良い酔いに重ね合わせるのでした。
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