四条通は河原町駅から、阪急電車で嵐山へと向かいます。
桂駅で嵐山方面に乗り換え。阪急伝統のマルーン色の電車が待っています。どんどん銀色のステンレスカーが増えていく時代、阪急はあくまでもこのマルーンを貫いています。そのこだわりを感じられるからこその名門感が伝わってきます。車内も関東のプラスチックだらけから比べれば、驚くほどの重厚感。関西の私鉄はこうでなきゃ。
名門の私鉄に揺られて着いた、これまた歴史ありそうな嵐山駅。嵐山の中心地から桂川を挟んだ所に位置します。
嵐山に向かう途中の桂川河川敷には立派な桜が咲いていました。僕を含め日本人は本当に桜が好き。歩く人が入れ替わり立ち代りに写真を撮って行きます。
桂川河畔まで出ました。遠くに見えるは渡月橋。後ろに控える山と広い川の境に延びるシルエットが美しい。
渡月橋を見ると嵐山に来たと実感が湧きます。ここを渡り嵐山のメインストリートへ。
写真では伝わりにくいかもしれませんが、山腹にはちらほら山桜が咲いていました。華麗に咲き乱れる枝垂れやソメイヨシノとは違い、山桜はその名の通り山腹にひっそり咲く姿が似合います。
おみやげ物やが並ぶ通りを抜けてJR嵯峨嵐山駅へ。ここに保津峡沿いを走るトロッコの駅が併設されています。ここでチケットを購入し、発車時刻を待ちます。
いよいよトロッコが入線。この路線は『嵯峨野観光鉄道』といい、平成の時代まで使われていた旧山陰本線を利用したもの。1時間に1本の運行で、ホームページで時刻が確認できます。
車内はこんな感じで窓もついているので寒い日や雨の日でも安心。1両だけザ・リッチという客車が付いていますが、これは床や壁は格子で窓ガラスは無く、天井もガラス張りという開放感満点の車両。もう少し暖かくなったら乗ってみたい。
一駅先のトロッコ嵐山駅を出発するといよいよ旧山陰本線へ。保津川にへばりつくような単線で、急カーブとトンネルの連続とかなり厳しい線形。よくもまぁ平成の時代までここを山陰「本線」として交通を捌いていたものだと驚きます。
途中では保津峡下りの船も見ることができました。トロッコに往復乗車するのもいいですが、トロッコと連絡バス、保津峡下りがセットになった乗車券も発売しているので、夏にはこれも楽しんでみたいところ。
保津峡は変化に富んだ渓谷で、瀞のように広くて静かなところもあれば、その先でいきなり急流になっていたりと、見ていて飽きません。
まさに深山といった趣の保津峡。立ち込める霧の中に見える橋は、現在のJR保津峡駅。明治時代と平成の技術の差が現れています。
トロッコでの保津峡散歩を満喫し、トロッコ嵐山駅で下車。一度乗ってみたいと思っていたトロッコに乗れて大満足でした。
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