朝目覚めると、外は一面の銀世界。予報通り、雪は一晩中降り続いていたようです。
予報では、山陰を含め日本のあちこちで大雪になりそうだとのこと。去年のカシオペアの悪夢が、振り払っても振り払っても頭をグルグル回ります。
それでも、いくら心配しても変えられないのが天気。ここはひとまず雪景色の朝風呂を堪能することとします。
体中に染み渡るような三朝の湯を楽しみ、お待ち兼ねの朝食。豆腐ちくわやしじみの佃煮などの山陰の幸のほか、煮物やサラダ、お魚などたくさんのおかずが並びます。
とくに中央にあるさんまは美味。煮付けたものにパン粉を掛けて焼き目を付ける。初めて食べましたがとっても美味しく、これだけでご飯を何杯でも食べられそう。
出し巻き卵には、海苔の入った餡が掛けられており磯の香りがふわっと漂います。降りしきる雪を見ながら熱々のものを頂く。冬の旅行で幸せを感じるひとコマです。
こちらの土鍋には、軽いとろみの付いたおだしに入ったおぼろ豆腐が。コンロで火に掛けているので熱々を楽しめます。
こちらのコンロでは、せいこ蟹入りのお味噌汁が湯気をたてています。昨日もかに三昧でしたが、このお味噌汁もまた格別。
かにのだしが存分に出たおつゆを飲み干し、蟹に付いた卵を食べれば、口中が蟹の香りに包まれ、何とも言えない幸せを感じてしまいます。
こちらのお料理は本当に美味しい。お風呂良し、お部屋良し、そして料理良し。本当に泊まって良かったと心から思えるお宿に出会えました。
遠いので中々来ることはできないでしょうが、もしまた三朝に泊まることがあったら、迷わずこの宿を選びます。依山楼岩崎さん、いいお湯、いい味を本当にありがとう。初めての三朝温泉と松葉がに、思う存分満喫させていただきました。
今日は倉吉から城崎温泉へ移動する予定。ですが、宿を出る前から山陰本線運転見合わせの情報が入っていました。
お宿の送迎バスで倉吉駅に着いてみると、昨日見た駅前の姿とはまるで違う世界が広がっています。改札口へ向かうと、どうやらやっぱり運転見合わせしているよう。いつ動くか分からないというので、ホームに停車中の列車で待たせてもらうことに。
雪の勢いは強まったり弱まったり。その度に一喜一憂しつつ、淡い期待を胸に待ちました。が、今回の寒波はそんな甘くはありませんでした。
いつまで経っても動く気配が無く、ほかに城崎に迂回できるようなルートもこの時点では無かったため、城崎で予約してあったお宿に迷惑を掛けないためにも、判断を下さなければなりませんでした。
城崎のお宿に電話連絡をしてみると、キャンセルもできるし、翌日に変更もできるとのこと。迷いましたが、どうしても行ってみたかった温泉であり、さすがにこれから一昼夜あれば除雪もできるだろう。雪は今日中にはやむ予報だし・・・。との判断で翌日に変更してもらいました。
山陰本線は完全にストップしてしまい、倉吉から出られそうもありません。ということで、急遽今夜の宿探し。じゃらんで検索し、倉吉から『日本交通』の路線バスで行けるはわい温泉に行くことに。
羽合温泉。最近はCMにも地名が出ていましたが、随分前に日本のハワイとして一時期有名だったな・・・。まさかこんなひょんなタイミングで訪れることになるとは。思いがけない展開に、凹んだ心がちょっとは軽くなりました。
倉吉駅からバスに揺られることしばし、日本のハワイに到着。それにしても凄い雪。ハワイに行ったことの無い僕でも、これは違うというのは分かります。
銀世界の中、凍えるようにしてシュロの木が立つ道を歩きます。羽合温泉は僕の周りでも結構な知名度。ですから僕の勝手なイメージで温泉街があるものだと思っていましたが、実際はホテルが数件建つだけで、唯一のお土産屋さんもお休み。これまでの流れも手伝い、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
この雪の中では散歩もままならないので、今夜の宿を目指します。
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