感動大陸、東北の夏。~僕の灼熱七日間 5日目 ④~

瀬見温泉喜至楼飴色に輝く廊下

日もだいぶ翳り、お腹も空いたところでお待ちかねの夕食の時間。部屋のある本館から、会場のある別館へと移動します。この別館も歴史ある建物で、大正から昭和にかけての建築だそう。飴色に光る廊下が、湯治場で迎える夜を盛り上げてくれます。

瀬見温泉喜至楼重厚な和室の食事処

この日は個室が用意されていました。僕ひとりにはもったいないほどの広さ。時を経た重厚な和室に、落ち着きと郷愁を覚えます。

瀬見温泉喜至楼1日目夕食岩魚塩焼きサーモンカルパッチョ玉子豆腐

まずは手前のお皿から。わかめ入りの玉子豆腐はだしのきいたつゆがはられ、夏に嬉しいさっぱりとした喉越しと美味しさ。大ぶりなサーモンは、イタリアンドレッシングが掛けられカルパッチョ風に。

奥に見えるのは僕の好物、岩魚の塩焼き。山の温泉旅に出かけると、行程中何度も川魚の塩焼きを食べることになりますが、何でこうも飽きないのでしょう。川魚、旨いなぁ♪

瀬見温泉喜至楼1日目夕食鯉の昆布〆と皮の湯引き

こちらも川魚、鯉。あらいではなく、昆布〆にされています。身の横に添えられているのは、鯉の皮の湯引き。

って、鯉の皮!?それだけを湯引きで!?初めての対面に、もうわくわくが止まりません。早速箸でつまんで味噌に付けひと口。コラーゲン質のふるふるとした食感は弾力の無いふぐ皮のような印象。臭みは全くなく、驚くほど上品で控えめな美味しさが広がります。

昆布で〆られた身はあらいとはまた違った食感で、凝縮された鯉の魅力がしっかりと詰まっています。何だよ、鯉~♪そこら辺のお刺身を優に超える旨さじゃん!!

瀬見温泉喜至楼夕食のお供に初孫

これまで食べた鯉の刺身の中で最上級に好みの味に、テンションは早くも最高潮に。そこでタイミングよく、注文した日本酒が到着。山形と言えば、の初孫です。きりりと冷えた初孫が、色々なものに火照った喉を冷やしながら、食道へと下りてゆくのが気持ちいい。

瀬見温泉喜至楼渋い和室で頂く夕食

冷酒で落ち着いたところでふと視線を上げれば、欄間に飾られた立派な絵が目に入ります。部屋全体を包むセピア色。この空間で、旨い地のものと共に酒を飲める幸せ。造りものでは無い本物の古さに、心の芯から平穏に包まれてゆきます。

瀬見温泉喜至楼天ぷら

続いてからりと揚がったてんぷらを。さくさく感を抹茶塩で楽しみます。

瀬見温泉喜至楼そば

こちらは板そば。これぞ田舎そばというような黒めの色が食欲をそそります。しっかりと締められたそばは、つるつるしこしこ。山形らしく紅花が添えられたとろろと共に、一気に啜ってしまいました。

瀬見温泉喜至楼牛の陶板焼き

そしてこちらは牛の陶板焼き。焼きたて熱々を頂きます。

お酒を飲みながらの僕にはここまででも結構なボリューム。お肉、お魚、そばなど色々な美味しさを楽しめる満足な内容です。

瀬見温泉喜至楼別注料理絶品のもくず蟹鍋

でも、折角の初山形ひとり旅。そう思って今回は二晩とも珍しく別注料理を頼んでいました。

今夜はもくず蟹鍋。小さい頃からその存在は知っていましたが、根拠のない先入観があったので、対面して何となくどきどきします。

早速ぐつぐつと沸くおつゆをひと口。瞬間、蟹の旨味が頭の芯へと突き抜けます。こんな書き方をするとオーバーに感じるかもしれませんが、その旨味の強さはかなりのもの。これまで蟹として慣れ親しんできた風味のうち磯臭さが無いため、蟹の旨味とコクがダイレクトに伝わってきます。

味噌仕立てのつゆに存分に溶け出たもくず蟹のだし。その旨味を一緒に煮込まれた具材が思いっきり、思いっきり吸い込み、全てにその美味しさが行き渡っています。最後に頂いたご飯につゆをすべて残らず掛け、最後の最後までその美味しさを堪能してしまいました。

もう大満足な夕餉。特に淡水の魚介の旨さをしみじみと味わう夜となりました。初めての出会いである、鯉の皮やもくず蟹。これらがこんなに旨いなんて。

美味しい海の幸はランチでも、居酒屋でも、現地に行けばそれなりに食べられます。ですが、山菜や川魚などは、やっぱり宿に泊まってなんぼ。

やっぱり山の温泉はやめられない。美味しい食事の余韻に浸りつつ、今一度山の恵みに惚れ直すのでした。

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感動大陸、東北の夏。~僕の灼熱七日間~

夏の日差しを浴び元気に育つ稲の穂
2014.7-8 宮城/岩手/青森/山形

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