GW 列島半分 ぐるり旅 ~願えば海路の日和あり 5日目 ⑥~ | 旅は未知連れ酔わな酒

GW 列島半分 ぐるり旅 ~願えば海路の日和あり 5日目 ⑥~

霧に包まれ暮れゆく小樽運河 旅行記

美味しいお寿司で最後の北海道グルメを楽しみ、満腹感と満足感を抱えつつお店を出ます。するとあたりは、一面霧の世界。海からやってきた霧は港町を包み込み、暮れゆく小樽を乳白色に染めるよう。

夜霧に浮かぶ小樽の桜
札幌、小樽と、今日一日たくさん、たくさん歩いた。でもこの光景を目にしてしまうと、散策せずにはいられない。ということで急遽、小樽運河さんぽの第二幕が開幕。北運河方面へと歩いてゆくと、艶やかな満開の桜が夜霧の中ぼんやりと浮かぶ姿が。

夜霧にガス灯が輝く夜の小樽運河
刻一刻と深みを増す、空の色。夜の北運河は一層静けさに支配され、夜霧に揺らぐガス灯の明かりがあたりを柔らかく照らすのみ。この付近は街灯も少ないため、ガス灯の持つ温かみをより身近に感じられます。

夜義rに浮かぶ北海製罐第3倉庫
しのび会う、恋を・・・。どこからともなくそんな歌が聞こえてきそうな、夜霧に包まれた小樽運河。まさかこんな素晴らしいタイミングで、夜の運河を味わえるなんて。

その世界感に心酔しつつ歩みを進めると、ぼんやりと照らされ浮かび上がる北海製罐の倉庫が。小樽と運河の歴史を見続けてきた古老は、夜にその本当の美しさを魅せるかの如く静かに佇みます。

ぼんやりと灯る小樽運河のガス灯にとまるかもめたち
電灯には無い柔らかさ持つガス灯。その上には、夜の港をじっと見つめ佇む2羽のかもめ。それらを隠すように漂う夜霧の気配に、胸の深い部分がぎゅっと締め付けられてしまいそう。

賑わいつつもしっとりとした雰囲気漂う夜霧に包まれた小樽運河
言葉も出ない。このときの僕は、まさにその状態。夜景を眺める人々で賑わいつつも、しっとりとした雰囲気の漂う運河。覆う霧が全てを煙らせ、見たいものだけをこの目に見せてくれるよう。

昼とは全く違う表情を見せる夜霧漂う小樽運河
昼とは全く違う表情を魅せる、夜の運河。重厚さを一層増した倉庫が映る水面には灯りがゆらめき、陳腐な表現だけれど、まさに宝石のような美しさ。

初めて訪れた夜の小樽運河
初めて訪れた、夜の小樽。運河は霧とガス灯の明かりに包まれ、異世界という言葉がしっくりくるような妖艶さに見惚れてしまう。夜霧漂うしっとりとした風とこの煌めきを全身に感じ、目と心に焼き付けます。

外灯に鈍く輝く夜の旧国鉄手宮線廃線跡
北海道の地を離れるまで、あと数時間。それなのに、最後までこんな顔を見せてくれるなんて。思いがけず出会えた素晴らしき光景の余韻を味わい、のんびりと坂をのぼります。

ふと横を見れば、そこには昼間歩いた手宮線の廃線跡が。外灯に鈍く輝く二条の轍に、この細いレールが支えてきた使命の大きさに思いを巡らせます。

夜空に輝く小樽駅舎
坂の街、小樽。ゆったりと坂をのぼってゆけば、いつしか霧は姿を消し、先ほどまでの世界が幻であるかのような錯覚が。

初めて目にした、小樽の夜の顔。あぁ僕は、これまで何も知らなかった。昼の小樽、そして運河のハイライトやガラス館だけを見て、小樽に来た気になっていた。

季節、天候、時間帯。これらの無限な組み合わせの妙があるからこそ、何度も同じ場所訪れる意味がある。久々の小樽でそれを思い知り、自分の中で旅の選択肢が広がりゆくのを実感するのでした。

GW 列島半分 ぐるり旅 ~願えば海路の日和あり~
太平洋フェリー船上で眺める御来光
2018.4-5
愛知/北海道/京都/兵庫/岡山/香川
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●1・2日目(東京⇒名古屋⇒太平洋フェリー)
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●3日目(太平洋フェリー)
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●4日目(太平洋フェリー⇒苫小牧⇒札幌)
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●5日目(札幌⇒小樽⇒新日本海フェリー)
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●6日目(新日本海フェリー⇒舞鶴)
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●7日目(舞鶴⇒天橋立⇒姫路)
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●8日目(姫路⇒岡山)
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●9・10日目(岡山⇒琴平⇒高松⇒東京)
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