GW 列島半分 ぐるり旅 ~願えば海路の日和あり 5日目 ①~ | 旅は未知連れ酔わな酒

GW 列島半分 ぐるり旅 ~願えば海路の日和あり 5日目 ①~

ゴールデンウィークの札幌夜の名残を感じるすすきのの朝 旅グルメ

おはようございます。北海道は、サッポロビール。その通り!

短くも濃厚な札幌での一夜が明け、見上げる爽やかな朝空。昨日は北海道の味や若い日の思い出をつまみに、たくさんサッポロクラシックを飲ませてもらいました。

朝の通りの先に見える北海道庁赤れんが庁舎
昨夜の賑わいの名残を感じるすすきのを通り、北へと曲がり北海道庁を目指します。ゴールデンウィーク期間中とはいえ、この日は平日。我々のような観光客がちらほら歩く中、すでに街は動き始めようとしています。

札幌の街に残る古き良きビル
奥に赤れんがの威厳ある姿を見据えつつ、広い通りをのんびり歩く朝。交差点ではたくさんの車が往来し、それを見守るかのように建つ古いビル。再開発の波押し寄せる東京に暮らす身にとって、新旧が仲良く共存する街は憧れそのもの。

北海道庁赤れんが庁舎南面
大都会なのに、なぜか心地良い。何度来ても札幌は札幌。久々のこの感覚を楽しみつつ歩き、北海道庁旧本庁舎、通称赤れんが庁舎に到着。側面だというのにこの重厚な美しさ。死角のないデザインに、当時の人々が懸けた思いが伝わるよう。

春空に映える赤れんが庁舎
重厚な南面を味わい、正面へと回ります。あぁ、このアングル。僕はここから見る赤れんが庁舎がとても好き。春の淡い青空に映える赤レンガと、北国らしい深い緑を込めた針葉樹の対比が美しい。

北海道旗たなびく赤れんが庁舎とそこに光る赤い五稜星
ファサードに赤い五稜星が輝く重厚な庁舎。屋根には北海道の大自然と道民の不屈の情熱を表したという北海道旗がたなびき、その威厳を一層強調させるかのよう。

北海道庁赤れんが庁舎美しいアーチに彩られた大階段
石とレンガに彩られた玄関をくぐれば、正面には美しいアーチに飾られた大階段がお出迎え。何度見ても息を呑む。人が本気で造り上げた建物には、その想いが宿っているように思えて仕方がない。

いくつものアーチに彩られる重厚な赤れんが庁舎内
やはりこの日は大混雑。連休だけあり大階段は記念撮影の列ができていたので、横の階段から2階へと上がります。ふと見上げれば、ここにも優雅な曲線美が。重厚な防火扉まで、アーチを纏えば美しくなるのだから不思議なもの。

北海道庁赤れんが庁舎重厚さ漂う館内
館内にはいくつもの部屋があり、それぞれテーマ別の展示がされています。その展示内容もさることながら、注目したいのはその内装。華美ではないのに贅沢さを感じさせる造り。そこに当時の美意識が込められています。

朝日に照らされ荘厳な雰囲気に包まれる北海道庁赤れんが庁舎内
朝日に照らされ、荘厳な雰囲気溢れる庁舎内。庁舎として現役を退いた今でも、札幌、そして北海道のシンボルとしての役割は当時のまま。重ねてきたその歴史が、そこかしこに染みています。

曲線美が花を添える北海道庁赤れんが庁舎
何度見ても、見惚れてしまう。江戸が終わって21年、未開の地であった札幌に現れたこのモダンな建物。厳しい風雪と長い時を経て、その重厚さと華やかさは色褪せるどころか増すばかり。

130年もの間北海道、札幌を見守り続けてきた北海道庁赤れんが庁舎
見る者を圧倒する空気感を味わい、館外へ。明治21年に建てられてから130年もの間、札幌、そして北海道を見守り続けてきた赤れんが庁舎。これが建ったときは、北の都がこれほどまでに発展すると想像しただろうか。いや、それを見据えて厳しい自然に耐えてきたからこそ、今の札幌があるのかもしれない。

北海道庁赤れんが庁舎前に展示された札幌初の木塊舗装路
赤れんがの雄姿を目に焼き付け、その気配を背中に感じつつ北海道庁を後にします。するとそこには、初めて見るものが。

説明を読んでみると、ここは札幌初の舗装路のよう。道南の橅を使った木塊舗装は、その後アスファルト等で上塗りされつつも、大正時代から今まで残り続けたのだそう。

赤れんが庁舎を背景に並ぶ樹齢100年を超えた銀杏
もう一度振り返り、北海道の象徴赤れんが庁舎を。両側に並ぶ銀杏も、90年以上も前からここにあるのだそう。厳しい北の大地の環境に耐え、樹齢100年を超え今なお赤れんがを守ります。

サッポロビール園茨城工場で使用されていた仕込み釜
道庁周辺で開拓の歴史を感じ、駅の北側へ。北大に行こうかとも考えましたが、呑助の僕はやっぱりこちらへ。『サッポロビール園』までやってきました。

サッポロビール園「麦とホツプを製すればビイルといふ酒になる」の樽と満開の桜
大阪は茨城工場で使われていた巨大な仕込み釜と共に出迎えるのが、この積まれた樽。読んでみれば、「麦とホツプを製すればビイルといふ酒になる」と書かれており、創業当時いかにビールというものが貴重だったのかが窺えます。

サッポロビール園開拓使館を彩る満開の桜
北海道庁の2年後に建てられたという、開拓使館。重厚なその姿を彩る満開の桜に、ビールを飲まずとも心はきれいな春色に。日本は広い。桜の波は、東京から1ヶ月以上掛け、ようやく北の都へとたどり着いたのです。

赤い五稜星輝くサッポロビール園開拓使館の煉瓦煙突
咲き乱れる桜に心まで染められつつ、園内の奥へと進みます。するとそこには、見上げるほど高い煉瓦の煙突が。誇り高く輝く赤い五稜星と、サッポロビールの文字。僕の一番愛するビールメーカーは、この地から始まりました。

重厚な煉瓦造の開拓使館にきらめくステンドグラスの五稜星
もう一度、重厚な煉瓦造と桜の対比を。その窓には赤い五稜星が輝き、開拓の歴史と共に歩んだビールとしての誇りすら感じさせるよう。

ちなみに本当はビール博物館を見学し、その後ビールを飲むつもりでやってきました。ですが、全ての施設が動き出すのは11:30から。うぅん、残念。今回は時間の都合で、泣く泣くあきらめることにします。

札幌駅前エスタ内にある札幌らーめん共和国
サッポロビール園から『北海道中央バス』の直行便に乗り、再び札幌駅へ。この日は朝おにぎりを食べただけなので、もうすっかりお腹はぺこぺこ。ということで、駅前のビルエスタにある『札幌らーめん共和国』で少し早目のお昼を食べることに。

札幌駅前エスタ内札幌らーめん共和国の白樺山荘
何度目かの訪問となるらーめん共和国。中には北海道をはじめ色々なラーメン屋さんがあり、どこに入るか迷います。そんな中、目に留まったのが『白樺山荘』。お店の入れ替えがある中でこのお店はずっとあり、気になっていたので入ってみることに。

札幌駅前エスタ内札幌らーめん共和国白樺山荘の味噌ラーメン
クラシックでビール園のリベンジを果たし、お待ちかねの味噌ラーメンが登場。結論から言いましょう。これ、ものすごく好み!

見るからに濃そうなスープは、その見た目通り期待を裏切らない味噌っぽさ。濃い=しょっぱい、味が濃い、ではありません。味噌ラーメンの美味しい濃さとは、いかに味噌っぽいかだと僕は思うのです。

味噌好きの僕の心を一瞬で鷲掴みにした、濃厚な味噌の風味。それを支えるスープも野菜の旨味が溶けだし、負けじと感じるにんにくの風味もまた食欲をそそります。

麺はやっぱり黄色い縮れ麺。その縮れが美味しいスープを適量口へと運んでくれ、麺の味と味噌の風味の競演が堪らない。たっぷり載せられた野菜や角切りチャーシュー、無料の茹で卵とともに食べれば、ひと口ごとに違った美味しさを楽しめます。

いやぁ、やっぱり札幌は味噌ラーメンが旨い街。昨日食べた福来軒は濃厚な美味しい味噌汁といった懐かしい雰囲気なのに対し、こちらはより味噌のコクや風味、濃さを感じさせる。もう毎食味噌ラーメンでいいと思えるほど。今度は数日間滞在し、食べ比べしてみたい。

ただでさえ、最近お腹の成長が気になるお年頃。それなのにビールにラーメンなんて。それも今度は連泊して食べ比べなんて、考えちゃいけない。そうは分かっていても、そう思わせる魅力が味噌ラーメンにはあるのです。

滞在時間、20時間。札幌の街を短くも深く愉しみ、この地を離れることに。なんだろう、この充実感。せっかく北海道まで来たのだから・・・。そんな欲張りを手放してみれば、短くてもこんなに満足できるのか。新たな旅の仕方をほんのり感じ、次の街へと向かうのでした。

GW 列島半分 ぐるり旅 ~願えば海路の日和あり~
太平洋フェリー船上で眺める御来光
2018.4-5
愛知/北海道/京都/兵庫/岡山/香川
旅行記へ
●1・2日目(東京⇒名古屋⇒太平洋フェリー)
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●3日目(太平洋フェリー)
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●4日目(太平洋フェリー⇒苫小牧⇒札幌)
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●5日目(札幌⇒小樽⇒新日本海フェリー)
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●6日目(新日本海フェリー⇒舞鶴)
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●7日目(舞鶴⇒天橋立⇒姫路)
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●8日目(姫路⇒岡山)
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●9・10日目(岡山⇒琴平⇒高松⇒東京)
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